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【久田先生第3回】不眠症と睡眠薬のお話

不眠症

これまで、睡眠の重要性についてお話してきました。
今回はそれでも眠れないという方のために睡眠薬のお話をしていきます。睡眠薬と聞くと少し怖いイメージがあるかもしれませんが、しっかりとした知識で活用すれば非常に有用なものに成り得ますので、学んでおきましょう。

①不眠症について

不眠症とは「夜間十分な睡眠がとれず、かつそれに伴い日常の身体・精神活動に支障を来した状態」の事を言います。ですから、睡眠時間が短くても日常生活に支障がなければ、それは不眠症にはならず治療の対象にはなりません。

②不眠症の鑑別

一口に不眠症と言っても様々な要因があります。まずはそれを鑑別する必要があります。

不眠症フローチャート
【表1】不眠症のフローチャート 山寺亘ら: 睡眠医療, 2・3, 285-9(2008)

③原発性不眠症(不眠症)の分類

表1の中で原発性不眠症がいわゆる一般的な「不眠症」に当たります。原発性不眠症は、大きく分けると以下4つの分類になります。

不眠症
【表2】不眠のタイプ

④睡眠薬の分類

不眠のタイプに応じて、必要があれば睡眠薬を投与していく事になります。
現在睡眠薬は表3のような分類です。

睡眠薬
【表3】睡眠薬一覧:Eisai.jpより引用

また、オレキシン受容体拮抗薬であるベルソムラ(一般名:スボレキサント)が平成26年11月26日に発売開始されました。

ちなみに、市販されている「ドリエル」。あの成分は、抗アレルギー薬であるジフェンヒドラミン(薬剤名:レスタミンコーワ)です。昔からある抗アレルギー薬です。昔の抗アレルギー薬は痒みに対する効果は高いのですが、とにかく眠たくなるのが難点でした。その眠たくなる作用を利用し商品化したのがこの薬です。
ですから、純粋な睡眠薬ではないので十分注意してください。特に緑内障・前立腺肥大症のある方は服用してはいけません。病状を悪化させてしまいます。

⑤アトピー性皮膚炎と不眠症

アトピー性皮膚炎は、皮膚の痒みが特に夜間増強して睡眠不足になってしまう傾向にあります。まず抗ヒスタミン剤は止痒に効果がある場合があります.抗ヒスタミン剤には眠気を誘う作用もありますから、それをうまく利用すると効果的だと思います。
また夜間の痒みや掻破に対して睡眠薬が効果的なケースも認められます。

⑥睡眠薬に頼らないために

以上、睡眠薬のお話を総論的にしてきましたが、まずはお薬に頼らないで良い睡眠がとれる事が望ましいことは言うまでもありません。
では、日常生活において、いつ、どのような物を意識的に摂ればいいのでしょう?いくつかご紹介しましょう。

A.寝る3時間前までに夕食を済ませましょう

 消化には3時間ほどかかります。寝る時間から3時間を逆算して、早めに消化のいい夕食を食べましょう。お勧めメニューは、豆腐・ホウレンソウなどの葉野菜・煮物・魚料理・うどんなどです。ラーメンや揚げ物、ゴボウなどの茎野菜、冷たい食べ物などはNGです。

B.食事にも気を付ける

もし残業などで遅くなりそうな時は、まずは18時頃にコンビニおにぎりなどでいいですから、腹持ちのいいものを軽く食べましょう。そして、帰宅してから温かいうどんや豆腐料理など消化のいいものを摂って寝るようにするといいでしょう。

C.睡眠を促すホルモン

睡眠を促すホルモンが「メラトニン」、体を目覚めさせるホルモンが「セロトニン」です。
その原材料になるのが「トリプトファン」。これは人の体では作れないので食べ物から摂る必要があります。お勧めがバナナ1本+牛乳200mlを朝食に是非。

いかがだったでしょうか。睡眠薬の話は、まだまだ掘り下げてお話しできることは沢山ありますのでまたの機会に特集できればと思います。

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