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【早坂先生第6回】皮膚の乾燥を防ぐお湯の温度とは?

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寒いこの時期、お風呂の湯の温度もついつい熱くしがち。
ですが、アトピーに悩む人にとっては、熱い湯はマイナスです。
この記事では特に熱い湯と皮膚の乾燥についてお伝えします。

そもそも、お風呂に入ると皮膚が潤うのでは?

お風呂に入ると皮膚が潤うのでは?と思う方も多いでしょう。確かに、お風呂上りは皮膚の水分量が増え、皮膚が一時的に潤います。しかし、10分もすると、入浴前のレベルまで水分量は戻ってしまい、それ以降は入浴前よりむしろ皮膚の水分量が減ってしまう、というデータがあります。

皮膚の乾燥はアトピーの症状を悪化させる原因の1つになることは、皆さんもすでにご存じのことでしょう。

皮膚の乾燥を防ぐお風呂の湯の温度とは?~角質水分量~

お風呂上りの皮膚乾燥を防ぐポイントの一つは湯の温度です。42℃を超える熱い湯は皮膚の乾燥を強めます。

皮膚の乾燥の指標はいくつかあります。

1つ目は皮膚の一番外側にある「角質」の水分量です。38℃と42℃のお湯での入浴後、この角質の水分量を測定した実験報告では、お風呂上りの10分後で、38℃も42℃も入浴前とほぼ同じ水分量となり、30分後では、どちらの温度でも入浴前よりも水分量が減り、皮膚が乾燥してきました。

60分を経過したところでは、38℃では、横ばいとなりましたが、一方42℃ではさらに皮膚乾燥が進み、結果として42℃の方で皮膚が乾燥した、というものでした。

皮膚の乾燥を防ぐお風呂の湯の温度とは?~経表皮水分蒸散量~

乾燥の指標の2つ目は経表皮水分蒸散量です。これは、皮膚からどれだけの水分が蒸発して失われていっているのか、を測定したものです。当然、蒸散量が多いほど、皮膚が乾燥しやすくなるということです。

同じように38℃と42℃のお湯での入浴後、この経表皮水分蒸散量を測定した実験報告では、お風呂から出て30分後の測定では、38℃と比較して42℃では皮膚からの水分蒸発が多かったと報告されていました。

熱い湯の入浴では皮膚は乾燥する!という結論に

以上の2つの皮膚の指標を見ると、42℃の湯での入浴は皮膚の乾燥を強めるということが分かりました。お風呂は皮膚を清潔にする作用があり、アトピーにとって利点も多いものの、正しい方法で入る必要があるようです。お湯に浸かることによって皮膚表面の皮脂が取り去られ、皮膚は乾燥しやすくなるのですが、この作用は特にお湯の温度が高いと強く出ると考えられます。

寒い冬は38℃のお風呂ではさすがに温まらない、ということもあると思いますが、皮膚乾燥のことを考えると熱くても40℃程度までのお風呂がお勧めです。

参考文献:石澤太市,2014

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