閉じる
アトピー専門ランキングサイト アトピー専門ランキングサイト

【久田先生第4回】気管支喘息とアトピー性皮膚炎の関連性

喘息

今年も早いもので11月になり、秋が深まってきましたね!今年もインフルエンザの流行が始まりますから、まずはうがい・手洗いを励行しましょう。
さて、第4回のテーマは「気管支喘息とアトピー性皮膚炎の関連性」です。

気管支喘息とは?

まず気管支喘息について簡単に解説していきます。
気管支喘息とは、何らかの原因で気道に慢性的な炎症が生じている状態です。すると、気道の壁が炎症で傷害されて、段々と内腔が狭くなってきます。また炎症により、喀痰(かくたん)などの気道分泌物も作られるようになります。そして気道に炎症があるので、通常では反応しないような刺激でも敏感に反応して咳が出やすい状態になります(気道過敏性と言います)。
以上のような複合的な原因が重なり、気管や気管支が急につまって息苦しくなり、呼吸の度にゼーゼー、ヒューヒューという音が聞こえるようになったり(喘鳴:ぜいめいと言います)、発作性の呼吸困難、持続的な咳・喀痰という症状が出てくる呼吸器疾患です。

         気道
喘息気道
【図1】気管支喘息の発症メカニズム(「チェンジ!喘息」より図引用)

気管支喘息の原因は?

気管支喘息はアトピー型と非アトピー型に分類されます。
アトピーとは、①家族歴・既往歴に気管支喘息・アレルギー性鼻炎、結膜炎・アトピー性皮膚炎のいずれかまたは複数を持つ②ダニなどの環境抗原に対して、特異的なアレルギー抗体(特異的免疫グロブリンE(IgE)抗体)を産生しやすい体質を有する遺伝的な素因の事を指します。

A.アトピー型:

産生された特異的なIgE抗体が肥満細胞上に結合しています。ダニ抗原などの環境抗原が気道に吸入されると、肥満細胞上でI型アレルギー反応が起こり、肥満細胞から化学伝達物質が放出されて喘息反応がおこります。小児に多く見られるタイプです。

B:非アトピー型:

特異的なIgE抗体が存在しません。汚れた空気、冷気、風邪、感染症、タバコの煙、香水などの匂い、過度のストレスなど色々な因子が原因となり得ます。成人に多いタイプです。

気管支喘息とアトピー性皮膚炎の関係

①気管支喘息になりやすい

早期にアトピー性皮膚炎を発症すると、気管支喘息やアレルギー性鼻結膜炎を発症する危険が高くなる事が報告されています。実際にアトピー性皮膚炎患者の約30%に気管支喘息を発症するという報告があります。

②重篤な発作リスクが高い

気管支喘息患者でアトピー性皮膚炎を合併している場合は、合併していない場合と比べて、より重篤な喘息発作を起こすリスクが高いとされています。

気管支喘息の治療

①基本の薬

基本は、なんと言っても吸入ステロイド薬です。現在、気管支拡張のあるβ2刺激薬が配合されている吸入が主流となっています。色々な種類が出ていますので、それぞれ吸い方が異なり、十分な練習が必要です。

②その他の薬

その他は、ロイコトリエン拮抗薬やテオフィリン製剤、抗IgE抗体などがありますが、いずれも吸入ステロイド薬でコントロール不十分な症例に追加される薬剤となっています。

③環境の見直し

そして重要なのは、原因となる環境抗原(ダニやハウスダスト、花粉)やストレス、ウィルス感染、薬剤などを排除・予防する事です。

終わりに

以上、気管支喘息についての総論とアトピー性皮膚炎との関係についてまとめてみました。
これから寒い時期は、特に喘息発作を起こしやすくなりますから、しっかりと吸入ステロイドでコントロールし、インフルエンザなどの感染症にも十分注意しましょう。

この記事を書いた人

SNSでもご購読できます。